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都市鉱山から資源リサイクル

オフ 投稿者:

日本と言えば「資源が乏しい国」というイメージを抱いている人も多いと思います。
たしかに、日本の領土では鉄鉱石やレアメタル・レアアースといった鉱物を発掘しても
ほとんど取れないため、資源を掘り出すことはできません。
現在、日本の領海内でレアメタル・レアアースが取れる可能性が高まっているようですが、
それでも発掘する技術を整えるためにも数年以上はかかるでしょう。

このため、日本は資源の乏しい国と嘆いている人もいるのです。
資源が乏しく海外に頼り切っていると、世界情勢によって
輸入量が大きく変化してしまって、大きなリスクとなることがあるからです。
でも、決して日本にはレアメタル・レアアースといった資源がないわけではありません。
というのも、毎年大量のレアメタルやレアアースを輸入して、
電気製品や自動車の部品に使われているからです。

レアメタル・レアアースとは

近年、省エネ家電が重要視されるようになって、
さらにレアメタル・レアアースを海外から輸入され続けています。
当然のことですが、モノというのは、
いつかは壊れてしまって使い物にならなくなってしまいます。
もちろん、電気製品や自動車や携帯電話も同様です。

そのような使い物にならなくなった電気製品や自動車のなかには、
多くのレアメタルやレアアースが使われているのです。
それを都市鉱山として注目されつつあるのです。
鉱山に埋没している資源のように、都市のなかに埋もれている資源であるため、
「都市鉱山」と名づけられたのでしょう。

今までは、使われることがなくなった電気製品や自動車はそのままスクラップにして
埋立地で捨てられていたのですが、一度リサイクルをして使える
レアアースやレアメタルといった資源を取り出そういう動きが高まっています。
そのような電気製品や自動車に含まれている資源を都市鉱山と呼ばれており、
高い関心を集められているのです。

リサイクルの重要度

レアアースやレアメタルを永遠にリサイクルして使い続ければ、
自然を壊して地中から発掘する必要がなくなるため環境に優しいと言われています。
また自然の鉱物に含まれているレアメタル・レアアースの割合と
電化製品や自動車の部品に含まれているレアメタル・レアアースの割合は
電化製品や自動車の部品のほうが高いのです。

そのため、使わない電化製品や自動車からレアメタル・レアアースを
取り出してリサイクルしたほうが手間が掛からないとも言えます。
ただ問題もあります。
一つは電化製品や自動車が集まりにくいのです。
自動車は中古として海外でも人気が高いですし、
携帯電話はプライバシー保護や思い出として手元に残したいという人も多いのです。

さらに、家電製品や自動車からレアメタル・レアアースを取り出すには
いくつもの科学処理の過程を経る必要があり、
自然界から取り出すよりもコストが高いという面があります。
そのようなデメリットを克服させるためにも、日本人一人一人の認識を改めて、
さらに日本の得意分野とも言われる科学力を最大限に活かしていくべきだと思っています。